Local classification of chsc Kähler metrics with cone singularities
日本語要約
滑らかな因子に沿って角度 $2\pi\beta$ の錐特異点を持つ定正則断面曲率Kähler計量を局所分類する。多重斉次性を仮定すると、適切な正則座標で標準複素空間形を分岐写像 $(w^1,w')\mapsto((w^1)^\beta,w')$ により引き戻した計量に一致し、この正則性仮定はKähler--Einstein方程式から自動的に従う。
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Complex Differential Geometry
Kahler-Einstein計量などの標準計量, ベクトル束の安定性, Hermite-Einstein計量など
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滑らかな因子に沿って角度 $2\pi\beta$ の錐特異点を持つ定正則断面曲率Kähler計量を局所分類する。多重斉次性を仮定すると、適切な正則座標で標準複素空間形を分岐写像 $(w^1,w')\mapsto((w^1)^\beta,w')$ により引き戻した計量に一致し、この正則性仮定はKähler--Einstein方程式から自動的に従う。
奇数次数の固定行列式を持つ階数2・跡零Higgs束のモジュライ空間について、Hitchin計量の大球の体積漸近を係数まで決定する。実次元$12g-12$に対して体積増大次数が$6g-6$となる現象を、Hitchin系の基底方向とPrymファイバー方向の異なるスケールから説明する。
conifoldの二つの小解消上に、最大体積成長と特異な無限遠接錐をもつ完全Calabi--Yau計量族を構成する。Kähler類を零へ退化させると、通常二重点でStenzel錐を局所模型とする特異計量へGromov--Hausdorff収束し、パラメータの符号を変える過程がAtiyahフロップを計量的に実現する。
複素射影空間へKähler埋入できる$\mathbb C^n$上の動径Kähler計量を分類する。非負定スカラー曲率の場合の候補をFubini--Study計量、平坦計量、二次元の一般化Burns--Simanca計量に絞り、Kähler--Einsteinの場合には定正則断面曲率を導く。
3次元コンパクトSasakian多様体に非可換Hodge対応とrank 2のHitchin切断を移し、basic二次微分の空間を表現空間の連結成分と微分同相に同定する。切断を$\widetilde{SL_2(\mathbb R)}$へ持ち上げることで、同じパラメータ空間がSasakian構造の標準的変形を与える。
Kähler–Einstein多様体の積を底とする$\mathbb{CP}^m$束上で、Calabi対称な初期計量から出るKähler–Ricci流を調べる。有限時間に特異化するなら曲率爆発は必ずType Iであることを示し、ファイバー崩壊と部分多様体収縮の双方を扱う。
Kähler--Ricci流を用いて、半豊富な標準束をもつコンパクトKähler多様体とK半安定Fano多様体に対するMiyaoka--Yau不等式を導く。特に標準模型の次元が$n-1$の場合、Chern数の量をWeil--Petersson類とFubini--Study類の交叉数として表し、等号を多重標準写像の幾何で特徴づける。
コンパクト局所共形Kähler多様体の定数第$k$混合曲率を扱い、曲率定数または対応する係数が非零なら計量がKählerになることを示す。特に第2混合曲率では曲率定数が零でも結論が成り立ち、例外的なパラメータではBochner–Kähler幾何が現れる。
Kähler多様体のCalabi曲率作用素について、低い固有値の和の正値性からスカラー曲率、Ricci曲率、直交Ricci曲率の正値性を導く。さらにコンパクトKähler--Einstein多様体では、明示的な固有値和の下界から正則断面曲率が非負の定数となる剛性を証明する。
Kähler--Einstein多様体の積上のcircle-bundle ansatzから得られるコンパクト多様体で、有限時間Kähler--Ricci流特異点を分類する。two-bolt・nut-bolt・two-nutの全閉じ方で特異点がType Iであることを示し、拡大極限をKähler--Ricci shrinkerとEuclid因子の積として具体化する。
$\mathbb{CP}^1$ 上で、非多重極Monge--Ampère測度、Lelong数、全倍率イデアルが一致してもモデルポテンシャルは一意に決まらないことを示す。さらに同じ点ごとの右初期接ベクトルを持つ相異なる有界弱測地線rayを構成し、二つの自然な一意性問題へ反例を与える。
正のHermite線束の高いtensor冪に対する正則torsionの漸近展開について、orbifold版と同変版の $\log p$ 項を特性類で明示する。同変版では冪指数を固定点集合の次元で制御し、その公式からArakelov幾何における同変算術的Hilbert--Samuel定理を導く。
解析的極小モデル・プログラムに現れるFano束の崩壊について、固定極限点の接空間が底空間方向のEuclid因子を大域的に分離することを示す。相対次元1では曲率のType-I評価、各ファイバーの直径の正確な崩壊率、接流が丸い縮小円柱になることまで決定する。
ルールド曲面上で有限時間にファイバー方向が潰れるKähler–Ricci流は、任意の初期計量についてType I特異点を生じることを示す。正則ファイバー上の接流は標準積shinker $\mathbb{P}^1\times\mathbb{C}$ であり、ファイバー直径の最適な $\sqrt{T-t}$ 収縮率も得られる。
安定束の直和として分解する曲線上の正則ベクトル束 $E$ について、$\mathbb{P}(E)$ 上のinvolutive type extremal almost Kähler計量の存在とCalabi extremal Kähler計量の存在が同値であることを示す。階数4で基底が楕円曲線または射影直線なら、$\mathbb{P}(E)$ は全Kähler類にextremal計量をもつCalabi dream manifoldとなる。
コンパクトRiemann面上のHiggs束について、Higgs–Demailly系が終端パラメータで滑らかなadmissible解をもつこと、Griffiths正のHitchin–Simpson曲率をもつこと、H-ampleであることの同値性を証明する。Higgs場と両立する商束構成により、Demailly–Pingali–Murakami法に欠けていたスカラー下界を得る。
bigコホモロジー類の退化複素Monge–Ampère方程式について、安定性評価とample locus上の一様な連続度評価を確立する。これを用い、klt型右辺をもつMonge–Ampère mean field方程式の解が十分小さい正のパラメータに対して一意であることを示す。
コンパクトKähler多様体が、葉がLagrangianかつ極小である正則Riemann葉層を持つなら、計量は平坦であることを示す。極小性からRicci平坦性を導き、葉層版Ros積分公式によって第二基本形式を消滅させるため、平坦複素トーラス型の標準例を特徴づける剛性定理となる。
J方程式が解をもたないコンパクトKähler多様体で、最適に不安定化する曲線と因子が常に有限個であることを示す。最適不安定化軌跡を連続法の局所滑らかなコンパクト性が失われる場所と結び付け、中間次元のサイクルにはコンパクトな1パラメータ族で動くことを妨げる数値的剛性条件を与える。
曲率仮定を置かず、固定複素次元の滑らかなKähler–Ricci縮小解に対するエントロピーの一様下界を与える。これから弱コンパクト性を導き、最大体積成長の場合の漸近体積比と非Gaussianの場合の局所スカラー曲率にも次元だけに依存する正の下界を得る。
捩れKähler--Ricci流の最大弱解について、局所Arnold重複度が初期値から傾き1で減衰するという予想公式に反例を与える。Hirzebruch曲面の負切断が残余類のZariski負部分を生み、減衰を遅くすることを正確な公式で示す。反例は積によって任意の複素次元2以上へ移り、特異性の短時間発展が局所的データだけでは決まらないことも導く。
J半安定なコンパクトKähler多様体では、不安定化素因子がBoucksomの意味で例外族をなし、その個数がPicard数で抑えられることを示す。滑らかな境界錐条件の下では近似twisted J方程式の一様な大域 $C^0$ 評価を確立し、不安定化因子の外で滑らかな有界ポテンシャルBedford–Taylor解を構成する。
二つの楕円曲線の積上の安定階数2束について、スペクトル二重被覆から作る近似Hermitian Yang–Mills計量が厳密解を全階で指数精度に近似することを示す。退化するKähler計量の下でも大域的 $C^0$ 比較を確立し、高階評価へ引き上げる。
正スカラー曲率をもつコンパクトKähler多様体の最小2次元サイクルの面積を、有理商の一般ファイバー次元だけで鋭く評価する。任意の滑らかな余次元2以上の中心に沿うブローアップでスカラー曲率を一様近似する定理を構築し、有理商の解消後にも曲率評価を運べるようにした点が中心である。
単純正則ベクトル束を備えたコンパクトKähler多様体上で、Kähler–Yang–Mills方程式の滑らかな解の一意性と $\alpha$-K-energy の下方有界性を示す。証明はChenの $\epsilon$-測地線とKobayashi–Lübke不等式を用いる。
コンパクトKähler多様体上の $J$ 方程式について、$J$-bignessと滑らかな境界錐条件の下で、数値的な $J$-null locusと解析的な $J$-non-ample locusが一致することを示す。高次元で退化集合が有限個の素因子の和になることを証明し、$J$-flowの特異集合と収束も記述する。
SNC因子をもつコンパクトKähler多様体上で、安定な正則放物型Higgs層に放物型Bogomolov–Gieseker不等式を証明する。さらに各安定直和因子の放物次数と積分第2放物Chern指標が消えるとき、因子の補集合上に元のfiltrationを正確に回復する多重調和計量が存在する。
正規複素解析klt対の適合測度に関してDemailly--Kollár型連続性を確立し、解析的alpha・delta不変量と因子的定義が一致することを示す。big類におけるtwisted Kähler--Einstein方程式へ因子的Yau--Tian--Donaldson判定を与え、孤立log terminal特異点の局所alpha不変量を正規化体積と結び付ける。
big cohomology class上の退化複素Monge–Ampère方程式について、Orlicz密度の下で解のminimal singularityからの一様評価を証明する。auxiliary function法とquasi-psh envelope法を組み合わせ、Brezis–Merle型指数積分評価も導く。
正scalar曲率Kähler計量の存在をshifted $K$-stabilityで特徴づけ、最適な安定性定数をPSC thresholdとして定式化する。polarizedの場合にはtranscendental thresholdとnon-Archimedean thresholdが一致し、cscK存在との境界も明確になる。
正の平均scalar曲率をもつKähler類について、正scalar曲率計量の存在をprescribed scalar curvature measure equation、$d_1$-coercivity、geodesic stabilityと同値にする。その帰結として計量空間のcontractibilityとtoric Kähler manifoldでの普遍的存在を得る。
錐型Kähler–Einstein対の非崩壊Gromov–Hausdorff極限にDonaldson–Sun理論を拡張し、境界付き接錐の代数構造と一意性を示します。単なるRicci下限では接錐が一意にならない反例も構成し、Kähler–Einstein条件の剛性を明確にします。
解析的MMPに現れる有限時間特異点を、収縮ソリトン・Kähler錐・膨張ソリトンの遷移として局所的に記述します。複素2次元では非崩壊Kähler–Ricci flowの手術像を確立し、高次元のCalabi ansatzの場合にも対応する結果を与えます。
非負Ricci曲率をもつ完備概Kähler多様体について、Riemannian lineの存在から普遍被覆の複素1次元因子が分裂することを示す。分裂定理を用いて、閉概Kähler多様体の概複素構造が可積分になる条件と、symplectic non-hyperbolicityを導く曲率条件を得る。
偏極された滑らかな射影5次元多様体で、K-polystableでありながらextremal Kähler計量をもたないという反例を構成する。通常のDonaldson--Futaki不変量によるK-polystabilityとcscK計量の存在を同値とするYau--Tian--Donaldson予想を否定し、uniformな安定性条件との隔たりを具体化する。
閉Kähler曲面では、任意のRiemann計量のスカラー曲率の負部分が単体体積を一様に支配することを示し、Gromovの定量的予想を係数 $27/2$ で解決する。 証明はYamabe不変量、曲面分類、nef標準束に近づく捩れ負Kähler–Einstein計量を結び、さらに同じ評価を満たす非Kählerシンプレクティック4次元多様体の無限族も与える。
点でのblow-upが収縮するKähler–Ricci流について、有限時間Type I特異点の任意の放物型blow-up極限がFeldman–Ilmanen–Knopf shrinkerになることを証明する。解析的な極限構造と相対Mori理論を組み合わせ、対称性を仮定せず局所モデルを一意に決定する。
複素射影空間 $\mathbb{CP}^n$ の複素次元 $3\le n\le7$ に、初めて非斉次Einstein計量を構成する。 とくに偶数複素次元 $4,6$ でFubini--Study計量とは異なるEinstein計量の存在を示し、Bergerの問いに肯定的に答える。
正則断面曲率が2以上のコンパクトKähler多様体の体積を、同次元のFubini--Study計量付き射影空間の体積で鋭く抑える。 mean RC curvatureという共通条件を導入し、等号が射影空間との双正則等長に限る剛性まで証明する。
コンパクトKähler多様体上のnefかつbigな類をadapted currentで表し、それに関するYang--Mills流の長時間存在とUhlenbeck収束を証明する。 極限を $\alpha^{n-1}$-Harder--Narasimhan--Seshadri filtrationの次数付き層上のadapted Hermitian--Einstein接続で同定し、Kähler類の場合のBando--Siu予想型結果を退化した類へ拡張する。
compact複素多様体がbalanced Bismut torsion-parallel Hermitian計量と、別のpluriclosed Hermitian計量を持つならKähler計量を持つことを証明する。 これにより、BTPという曲率・捩率条件の下でFino–Vezzoni予想を全複素次元について解決する。
一定で非零の Chern 正則断面曲率をもつ Hermite 計量がいつ Kähler になるかを、Bismut 捩率平行という条件の下で研究する。balanced な任意の複素次元で捩率が消えることを点ごとの Lie 代数論で証明し、既知の non-balanced 結果と合わせて compact BTP の場合の予想を解決する。
負の Kähler–Einstein 計量に対する無限小 Einstein 変形が、実際の Einstein 計量の曲線へ積分できるかを問う。著者は、積でない標準偏極三次元多様体を構成し、その8実次元の無限小変形空間のうち厳密に6次元だけが可積分で、残る方向は三次 Einstein 次数で障害を受けることを示す。
完備Kähler–Ricci収縮ソリトンに付随する偏極Fanoファイブレーションの斉次正則関数を、重み付きLaplacianのスペクトルと結び付ける。これにより、曲面とトーリックの場合のコンパクト性・分裂、Steinの場合のGaussian剛性、および非コンパクト例のRicci曲率の符号を統一的に導く。
balanced計量とpluriclosed計量をともに持つコンパクト複素多様体はKählerか、というFino–Vezzoni予想を等質空間のコンパクト離散商で証明する。さらに実第一Chern類が消える場合、不変pluriclosed flowが永続し、平坦Kähler計量へ収束することを示す。
Sasaki幾何を高いCR余次元へ拡張する $\mathcal S$-多様体について、平行歪みtorsionを持つ特性接続のholonomyと標準沈め込みを調べる。基底および横断方向のKähler–Einstein条件を全空間の一般化η-Einstein条件と対応させ、特性接続のRicci平坦性を特徴づける。
$\operatorname{Ric}(\omega)\geq(n+1)\omega$ を満たす射影空間でないコンパクトKähler多様体の体積に鋭い上界を与え、等号の場合を二次超曲面と $\mathbb P^1\times\mathbb P^{n-1}$ に特徴づける。正Ricci曲率の解析的条件をFano多様体の最小有理曲線とOkounkov体の正値性へ移して、従来は暗黙的だった体積ギャップを明示する。
非正の一定 Chern 正則断面曲率をもつコンパクト balanced 複素三次元多様体について、曲率ゼロなら Chern 平坦、負なら Kähler であることを示す。さらに LCK 多様体上の Gauduchon 接続および二パラメータ標準計量接続について、非 Kähler 例を Hopf 型へ分類する。
任意の複素射影多様体が定スカラー曲率 Kähler 計量をもつ滑らかな射影多様体と双有理であることを証明する。滑らかな場合には十分正な Lefschetz pencil の余次元 2 基点を一度 blowup し、明示的な断熱的 Kähler 類に cscK 計量を構成する。
射影多様体上の複素 Hessian 型方程式について、解の存在を部分多様体上の交点数で判定する Nakai--Moishezon 型の基準を与える。強い狭義 right-Noetherian 条件の下での存在・一意性と、一般次数の狭義 right-Noetherian 多項式に対する一様判定を確立し、複素 Hessian 方程式と Hessian 商方程式に適用する。
pseudo-Einstein 接触形式をもつコンパクト強擬凸 CR 多様体に、Cheeger--Simons differential character による $\mathbb R/\mathbb Z$ 値の二次特性不変量を構成する。既存の Burns--Epstein 型不変量との一致、領域境界に対する bulk--boundary 公式、複素 Euclid 空間への CR 埋め込み障害が得られる。
コンパクト局所共形 Kähler 多様体で Levi-Civita 正則断面曲率が一定なら Kähler であり、Bismut 版では Kähler か、曲率ゼロの等脚 Hopf 多様体に限ることを示す。Chern 接続で知られていた剛性を二つの標準接続へ拡張する。
複素三次元多様体上の階数2 torsion-free層の孤立点特異点が担う局所第3 Chern類を、有限長の局所代数データとして調べる。変形不変性、境界球面上の束の位相的不変量とのparity対応、相対$K$理論的chargeとの一致を示し、Hermitian--Yang--Millsモジュライの境界現象へ応用する。
非負Ricci曲率とsublinear diameter growthをもつ完備非コンパクト多様体の基本群を次元から制約する。基本群がrank $k$、step $s\geq2$ のtorsion-free nilpotent部分群を含めば $n\geq4s(s-1)+k+1$ と示し、特に $n<12$ なら基本群はalmost abelianとなる。
平面閉曲線から作る3次元トーラス上の $T^2$-不変strictly pseudoconvex CR構造を調べる。CR構造が埋め込み不可能で曲率が明示的不等式を満たすとき、CR Paneitz作用素が無限個の負固有値をもつことを証明する。
複素三次元多様体上の階数2ベクトル束が孤立点特異点をもつtorsion-free層へ退化するとき、代数的bubbling multiplicityがreflexive hullのExt-lengthの半分に等しいことを示す。この剛性からsmoothability障害と鋭い局所模型を導き、$\mathbb C^3$ 上の非平坦Hermitian--Yang--Mills bubbleを構成する。
射影toric多様体から有限回の点blow-upで得られる任意の射影多様体が、正の正則断面曲率をもつKähler計量を許すことを示す。特に全ての有理曲面を覆い、コンパクト複素曲面が有理であることをそのような計量の存在で特徴づける。
指定Hermitian--Yang--Mills tensor方程式へ向かうflowに放物型比較原理を確立する。適切な上下barrierの間に初期計量があるときの長時間存在と収束、および準正定値の場合の指数収束を導く。
指定Hermitian--Yang--Mills flowを、微分幾何的仮定ではなく層の次数条件の下で収束させる。極限は指定曲率tensor方程式を解き、Fano多様体や有理連結多様体の接束に対する存在・一意性へ応用される。
指定Hermitian--Yang--Mills方程式を各stepで解く離散反復から、安定正則vector bundleのHermitian--Einstein計量を構成する。正のHYM tensorをもつという仮定の下で滑らかな収束を証明し、Higgs bundleにも拡張する。
正の断面曲率をもつ完備非compact Kähler多様体で、Ricci formのtop wedgeの全質量が有限であることを証明する。曲率が有界なら既知の結果と合わせてquasiprojective性が従う。
半豊富な標準束をもつコンパクト Kähler 多様体上の正規化 Kähler–Ricci 流を研究する。スカラー曲率が一様に $-\kappa$ へ収束することを、流に沿う一様エントロピー評価と Sobolev 不等式を通じて示す。
任意の正則ベクトル束に対する twisted Hermitian–Einstein 方程式の一意可解性を、傾きから定まる閾値以下で証明する。不安定束にも適用でき、近似 Hermitian–Einstein 評価と不安定度を右辺にもつ内在的 Chern 数不等式を導く。
Guillemin–Abreu形式を正則断面曲率・二断面曲率へ拡張し、複数のトーリックKähler多様体を統一的に扱う。Hirzebruch多様体のextremal計量の正曲率と、高階数ベクトル束の全空間上の完備scalar-flat計量を得て、$2k=n+1$ がRicci-flat条件になることを示す。
二次曲率減衰をもつ完備非コンパクト4次元Ricci平坦多様体を重力インスタントンとして定義し、Weyl曲率による三類型の観点から近年の分類を概説する。hyperkähler型とHermitian型の分類、調和写像による非Hermitian例の構成、および未解決問題を結び付ける。
非崩壊な偏極cscK曲面のGromov--Hausdorff収束をHilbert scheme内の代数的収束として実現する。曲率の一様下界なしにbubble解析とBergman核評価を組み合わせ、数値条件を満たす曲面族におけるcscK locusのZariski開性とモジュライ空間を導く。
可解領域の境界にあるコホモロジー類に対し、一般化Monge--Ampère方程式と超臨界deformed Hermitian--Yang--Mills方程式の弱解の存在・一意性を示す。さらに対応する幾何学的フローがカレントの意味で弱解へ収束することを証明し、境界で失われる滑らかな可解性を非多重極積で補う。
非崩壊Kähler--Ricci流の極限として現れる特異収縮ソリトンに、標準的なklt複素解析多様体構造が入ることを証明する。接錐の一意性、単連結性、一端性、余次元3以上を除くorbifold正則性も導き、計量極限を複素・代数幾何の対象として扱えるようにする。
Calabiのextremal Kähler計量を拡張し、Kähler--Ricci solitonやSasaki--Einstein計量などを統一する重み付きextremal計量のサーベイである。重み付きスカラー曲率、Futaki不変量、変分論と重み付きYau--Tian--Donaldson予想の近年の進展を整理する。
負の断面曲率を持つ閉概Kähler多様体について、Nijenhuisテンソルが曲率尺度に比べて十分小さければHirzebruch $χ_y$ 種数の全成分に符号不等式が成立することを示す。特にEuler数についてHopf予想の符号を量的に強化し、GromovのKählerの場合の議論を非可積分設定へ拡張する。
Higgs束とその正則切断からなるHiggs対にτ安定性を導入し、Higgs束版vortex方程式とのKobayashi–Hitchin対応を定式化する。曲線上では適切なτのもとでモジュライの滑らかさ、階数2のPoincaré多項式、安定Higgs束モジュライへのファイブレーションを調べる。
非コンパクト複素多様体上で完全標準Hermitian計量のRicci形式を処方する問題を、非線形楕円型方程式の一様評価を通じて扱う。負Ricci曲率を持つ完全Kähler多様体上のKähler–Einstein計量、非コンパクトGauduchon型問題、Hesse–Einstein計量について、具体的な幾何・解析仮定の下で存在一意性を与える。
正の断面曲率を持つ任意の完備非コンパクトKähler曲面が $\mathbb C^2$ と双正則であることを示し、Yau型一意化予想の弱形式を複素次元2で解決する。無限遠での体積成長や曲率上界を仮定せず、有限Monge–Ampère質量を持つLipschitz多重劣調和重みと重み付き $L^p$ 正則関数から準射影性を導く。
コンパクトKähler多様体上の正則ベクトル束が一様弱RC正値なら正の平均曲率を持つHermitian計量を構成でき、特に接束がこの条件を満たせば多様体は射影的かつ有理連結となる。従来の一様RC正値性より弱い仮定でYangの結果を拡張し、射影化上の線束の曲率から直像束の平均曲率へ移す仕組みを与える。
孤立錐特異点をもつコンパクト解析空間から出発するKähler–Ricci flowを構成し、曲率の$C/t$評価と膨張ソリトンによる局所模型を示します。錐に滑らかなcanonical modelがあるという仮定の下、自然なクラスでflowの一意性も得ます。
コンパクトHermitian多様体上のHiggs束について、ある計量のHermitian–Yang–Mills–Higgsテンソルが正定値なら、任意に指定した正定値Hermitianテンソルを曲率縮約として持つ計量が一意に存在する。比較定理を一意性の核とし、可積分Higgs束に対する定量的Chern数不等式も導く。
概複素多様体の修正 $χ_y$ 種数に二つの正値性条件を導入し、それぞれから射影空間を基準とする最適なChern数不等式族を導く。さらにシンプレクティック円周作用を持つ多様体の符号数を調べ、既存の結果を統一・拡張する。
nefかつbigな類に関する斜率多安定性と、ample locus上の特異なHermitian–Yang–Mills計量の存在・一意性を対応させる。 特異Kähler–Einstein空間への応用と、Bogomolov–Gieseker等号から射影平坦性を導く結果も含む。
rank $r$ の有界対称領域に標準化Bergman計量を入れたとき、Kähler類のGromov normが $r\pi$ であることを統一的に導く。Polydisc定理と特殊potentialにより一般のgeodesic triangleをpolydiscへ還元し、等号成立をShilov境界上のideal triangleで特徴づける。
半ampleな標準束をもつコンパクトKähler多様体上の正規化Kähler–Ricci flowについて、Song–Tianの予想した大域的Gromov–Hausdorff収束を証明する。極限は標準モデル上のtwisted Kähler–Einstein計量の距離完備化であり、崩壊する中間Kodaira次元も追加の滑らかさ仮定なしに含む。
Ricci曲率の最小固有値をポテンシャルとするSchrödinger型作用素のスペクトル正値性から、Kähler多様体の有理連結性と単連結性を導く。 Riemann多様体に対する実ホモロジー球面判定と、接束の最小斜率による有理次元の特徴づけも与える。
特異Kähler–Einstein計量をもつ標準係数のlog Fano対について、任意のstrictly adapted morphism上の適合接層と適合canonical extensionが偏極 $f^*c_1(X,\Delta)$ に関してpolystableであることを示す。この安定性を既知の等号場合の議論と組み合わせ、orbifold Miyaoka–Yau等式を満たす対を射影空間の有限商として特徴づける。
compact Kähler klt空間およびその正則部分上で、Chern類が消えるpolystable Higgs層とsemisimple局所系の非可換Hodge対応を確立する。応用としてorbifold Bogomolov–Gieseker不等式の等号場合を特徴づけ、big標準因子をもつ射影klt多様体のcanonical modelに球商によるquasi-uniformizationを与える。
klt特異点をもつコンパクトKähler多様体上の安定反射層について、orbifold Chern類のBogomolov--Gieseker等号成立を特徴づける。第1・第2 orbifold Chern数がともに消えることと、有限準étale被覆後の反射的引き戻しがunitary flat束になることが同値である。
固定したCalabi--Yau多様体上でKähler類が錐の境界へ近づくとき、対応するRicci平坦Kähler計量がどのように退化するかを整理する概説である。非崩壊の場合の滑らかな局所収束と、崩壊の場合には極限が接近経路に依存し得る現象を対比し、未解決問題を提示する。
非Archimedes的多重ポテンシャル論を用い、偏極射影多様体上のcscK計量の存在をbK多安定性および一様bK多安定性と同値にする。さらに対数凹な重みと所定のコンパクト対称群の下で、重み付きextremal Kähler計量に対する同変・相対版を確立する。
Mabuchiの$K$エネルギーを超越的に量子化した$K^\beta$エネルギーを導入し、その連続性とtest configurationに沿う傾き公式を用いてcscK計量の存在を特徴付ける。偏極Kähler多様体が一意なcscK計量を持つことと、ある$\beta>0$に対する一様$K^\beta$安定性が同値である。
log terminal特異点と第一Chern類の消滅をもつコンパクトKähler多様体上で、特異Ricci平坦Kähler計量のオービフォールド軌跡における正則性を証明する。局所 自明な代数近似とMonge–Ampère方程式の一様評価を結び、射影的場合に知られていた結論をKählerの場合へ移す。
半豊富な類へ退化するKähler類内のRicci平坦計量を調べ、そのGromov–Hausdorff極限がファイブレーションの底空間と同相であることを示す。さらに判別集合のHausdorff余次元が少なくとも2であることを証明し、Tosattiの予想を解決する。
ADE特異点をもつ中心ファイバーへ退化するKähler曲面族で、標準計量の第2 Chern形式のファイバー積分がどの程度連続に延長するかを調べる。cscK計量では実半直線上、偏極K3曲面のRicci平坦計量では円板全体で、同時解消に必要な基底変換の次数を用いたHölder指数の下限を与える。
コンパクトKähler klt空間の正則部分上の反射的Higgs層に対する一般化Bogomolov不等式を確立し、全ての極小Kähler klt空間にorbifold Chern類のMiyaoka–Yau不等式を示す。Gauduchon orbifold上のHiggs orbi-bundleに$L^p$近似臨界Hermitian構造を構成する解析が中心となる。
klt特異点をもつ射影3次元多様体上の特異Kähler計量が定める距離測度空間を扱う。Nash entropyの有界性とRicci曲率の下界から、完備化が元の多様体と同相な非崩壊RCD空間になることを示し、複素解析的特異点と合成的Ricci曲率の橋渡しを与える。
ampleベクトル束のChern数に有効な下界を与え、nefベクトル束のChern数が分割の優越順序とは逆向きに並ぶことを示す。組合せ論的順序を正値性理論へ持ち込み、コンパクト等質複素多様体では全Chern数が正か全て消えるかという同時正値性も証明する。
複素ユークリッド空間 $\mathbb{C}^n$ の滑らかなKähler境界をもつコンパクト化を分類し、標準対 $(\mathbb{P}^n,\mathbb{P}^{n-1})$ しかないことを示す。さらにReeb軌道と正の $S^1$ 同変symplectic homologyからFano錐特異点のminimal discrepancyを読み取り、3次元の漸近錐型Ricci-flat Kähler計量の剛性を導く。
特異射影多様体上のKähler–Einstein計量について、滑らかなcscK計量による特定の近似があるとき、正則部分の距離完備化が非崩壊RCD空間となり元の多様体と同相であることを示す。さらに距離的特異集合と複素解析的特異集合の一致、およびHausdorff余次元4以上を得る。
勾配半安定なベクトル束の射影化が断熱的Kähler類でcscK計量をもつための必要十分条件を与える。単純で次数付き対象が局所自由な束では、新しい「断熱的勾配安定性」がcscK計量の存在、さらにK安定性と同値になる。
非閉な場合も含むBott–Chern $(1,1)$-類の体積と非多重極積をHermitian多様体へ拡張する。有界質量性と正体積の閉Bott–Chern類の存在によってFujikiクラスを特徴づけ、big類の退化複素Monge–Ampère方程式も解く。
曲率カレントを直接使いにくい特異Hermite計量について、$\omega$-トレース正値性を近似を伴う形で定式化する。Griffiths半正値性との同値性、双対束の正則切断の消滅、および接束への仮定から射影性と有理連結性が従うことを示す。
コンパクトKähler多様体上の超越的大 $(1,1)$-類にDengのOkounkov体を対応させ、そのEuclid体積が類の体積を回復することを全次元で証明する。部分Okounkov体による近似、Kähler currentの拡張、解析的特異点の双有理的挙動を用い、反復トーリック退化から得るmoment bodyとの一致も示す。
孤立 log terminal 特異点の近傍で正曲率 Kähler–Einstein 計量を構成する問題を、複素 Monge–Ampère 方程式の Dirichlet 問題として研究する。Moser–Trudinger 不等式の臨界指数が領域や境界値によらない局所不変量であることを示し、alpha 不変量と正規化体積による上下界、および臨界未満での滑らかな解の存在を与える。
コンパクト複素多様体間の正則沈め込み $\pi:X\to B$ について、全空間 $X$ がKählerとなるための必要十分条件を、底空間のKähler性とファイバー上のKähler類へ制限される大域コホモロジー類の存在で与える。応用として、Kählerな底とファイバーを持つHermitian–symplectic沈め込みが、等自明、トーラス・ファイブレーションなどの条件下で必ずKählerになることを示す。
完備概Kähler多様体上で、$\ker\Delta_\partial\cap\ker\Delta_{\bar\partial}$ に制限した $L^2$ Hodge理論、双対性、Lefschetz分解を構築し、調和形式の消滅定理を得る。負の断面曲率に比べてNijenhuisテンソルが十分小さい閉概Kähler多様体では、$(-1)^{n-p}\chi_p(X)\ge1$ を証明し、Euler数についてHopf予想を導く。
滑らかなトーリック多様体を舞台に、Delzant多面体によるシンプレクティック・代数幾何的記述から、Abreu–Guillemin理論、extremal Kähler計量、Donaldsonの安定性と存在論までを導く講義録である。新規定理を主張する研究論文ではなく、トーリックCalabi問題を比較的自己完結的かつ初等的に学ぶための道筋を提供する。
bigな超越的コホモロジー類上で、因子的delta不変量が1を超えるという一様安定性からtwisted Kähler–Einstein計量の存在を導く。特に反標準類がbigなら一様Yau–Tian–Donaldson型存在定理が得られ、一般のbig類でも多重ポテンシャル論とDing汎関数だけで存在論を扱えることを示す。
正規Kähler多様体上の安定反射層に許容Hermitian–Yang–Mills計量が一意に存在するという特異Donaldson–Uhlenbeck–Yau定理を、多重偏極を含む形で証明する。そこから余次元2で滑らかな場合のHitchin–Kobayashi対応と、解消上のdiscriminantによるBogomolov–Gieseker不等式・等号条件を導く。
滑らかな因子に沿う錐角 $2\pi\beta$ のKähler–Einstein計量を $\beta\to0$ とした極限を調べる。球商のトロイダルコンパクト化では複素双曲計量への収束を示し、Fano多様体の滑らかな反標準因子では適切な再尺度化が完全Ricci平坦Tian–Yau計量へ収束する一方、非再尺度化空間が区間へ測度付きGromov–Hausdorff収束することを証明する。
$g$-重み付きKähler–RicciソリトンのYau–Tian–Donaldson対応を概説し、特別な $g$-ソリトン方程式とRicci平坦Kähler錐の対応を整理する。Reebベクトル場の変形による横断的Monge–Ampère方程式の変換を通じ、対数Fano対上の理論から一般のFano錐に対するYTD予想へ至る道筋を示す。
孤立した非klt対数標準特異点の近傍で、負スカラー曲率の有限体積Kähler–Einstein計量をDirichlet問題から構成する。複素次元2では完全性を証明し、任意の完全解が複素双曲球商または双曲上半平面の積の商に由来するモデルへ滑らかに漸近することを示す。
Fujita–Odakaの代数的 $\delta$-不変量がMoser–Trudinger型不等式の最適指数 $\delta_A$ と一致することを、Bergman空間上の量子化で証明する。これにより任意の実偏極に対するtwisted Kähler–Einstein計量の一様YTD定理を得るとともに、cscK計量の計算可能な存在判定を与える。
Ricci曲率がKähler形式以上で、体積がFubini–Study計量を入れた複素射影空間の最大値に十分近いKähler多様体を扱う。体積欠損が小さければ多様体全体が複素射影空間にGromov–Hausdorff距離で近いことを示し、正則剛性を距離剛性へ高める。
射影多様体 $X$ とvery ample線束 $L$ から作るGauss写像の普遍商束のChern類 $\sigma_k(X,L)$ により、余次元2・3で射影空間へ埋め込めることを特徴づける。$\sigma_3=0$ と $\sigma_4=0$ がそれぞれ所望の余次元低下を導くことを示し、超曲面の場合の先行結果を拡張する。