Invariance of logarithmic plurigenera and adjoint volumes in Kähler families
日本語要約
全空間がKählerである滑らかな固有族と相対単純正規交叉境界について、係数が1未満の有理境界なら対数多重標準切断が局所拡張し、多重種数が不変となることを示す。さらに係数1を許す実境界と滑らかな半正の捻りに対し、随伴類の擬有効性と体積の不変性を得る。
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Moduli and families
Construction, geometry, compactification, boundedness, deformation, or variation of moduli spaces/families is central.
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全空間がKählerである滑らかな固有族と相対単純正規交叉境界について、係数が1未満の有理境界なら対数多重標準切断が局所拡張し、多重種数が不変となることを示す。さらに係数1を許す実境界と滑らかな半正の捻りに対し、随伴類の擬有効性と体積の不変性を得る。
射影直線上の順序付き7点の等重みGIT商は、どの算術的複素球商のBaily–Borelコンパクト化とも同型にならないことを示す。格子の捩れや因子に沿う分岐を許し、既知の例と関連論文を合わせることで、6点以上の等重みの場合は6点と8点だけが実現可能となる。
負のKähler–Einstein計量を持つ多様体の滑らかな極限は、複素次元3以下では射影的で、標準束がbigかつsemiampleとなることを示す。次元4以上では、一般ファイバーの標準束が豊富でも中央ファイバーが非Kähler Moishezonとなる例を構成し、次元の境界が鋭いことを示す。
射影直線上の9点以上の順序付き重み付きGIT商が、算術的複素球商のBaily–Borelコンパクト化として実現できないことを示す。各重みが0と1の間、総和が2という条件の下で、安定性の壁・捩れ・分岐を許し、商のFano性も要求しない。
拡大Dynkinクイバーのframed表現のモジュライから、任意の正の偶数次元でFano多様体の五つの系列を構成する。射影空間への平坦射、一般ファイバー、Betti数を明示し、それらのコホモロジーをHall代数の作用で関連づける。
滑らかな曲線上の族で、ファイバーのコホモロジー次元が一定となる条件を高次順像の捩れの消滅などで特徴づける。これをKähler極小モデル理論と組み合わせ、canonical特異点をもつ三次元の族や最大Albanese次元の族について多重種数の不変性を示す。対数的・高次コホモロジー的・一般化多重種数への拡張にも、それぞれ固有の仮定を置く。
境界係数が固定有限有理数集合に属する弱偏極log Calabi–Yauファイブレーションについて、次元・特異性・基底の次数・一般ファイバーの体積を制御すると全空間と指定された台がlog boundedになることを示す。一般ファイバーの不正則数に関する仮定を除き、余次元1での有界性から実際の有界性へ進む。
コンパクト既約hyperkähler多様体のnef線束は半豊富であると主張し、非自明な等方的線束からLagrangianファイブレーションを得る。metric SYZの結果で構成されるspecial Lagrangianトーラスを、退化に由来するコホモロジー類の条件を使って正則トーラスへ回転させることが鍵となる。
境界因子の係数とquasimapの重みを独立に動かすモジュライ理論を構成する。種数0では数値的に自明なCalabi–Yauの壁にも偏極を残すことで、stable側とlog Fano側の空間を比較する。比較射に一般には半正規化が必要となる点も含め、既存の重み付き写像・点配置の理論を結ぶ。
有理楕円曲面の判別式とWeierstrass方程式を重み付きquasimapとして統一し、球商のBaily–Borelコンパクト化とMirandaのGITコンパクト化をKモジュライ壁越えで結ぶ。Hodge偏極とHeegner因子の関係を計算して中間モデルと壁を決定するが、Introductionで掲げる別の因子方向の予想は未解決として残る。
標準束が捩れであるFujiki多様体と正則ベクトル束の対について、トレース零自己準同型束の第2コホモロジーの消滅から同時変形の非障害性を導く。より弱い非Kähler条件への拡張と、高次元Calabi–Yau多様体や複素トーラス上の障害例を併せて与え、束だけを変形する問題との違いを明らかにする。
正規多様体のアフィン族で、稠密な閉ファイバーがklt型であるときに幾何学的一般ファイバーもklt型になるかを扱う。その構造層が微分作用素の層に関して単純であるという追加仮定の下で、これを示す。ファイバー上の境界を全空間へ持ち上げる難しさを、一様な特異性の評価によって回避する結果である。
種数2以上の滑らかな複素射影曲線のHodgeモジュライ空間で、特殊化が固定成分を変えるとHeinloth重みが厳密に増加することを全階数で示す。安定なfull chainの次数比較を使い、階数4以上ではSimpson strataの閉包がstrata全体の合併になるというnestedness予想への反例を構成する。
射影空間への双有理射に対し、境界係数に正の一様下限を置かずに有界性を得る問題を扱う。固定した次元・特異点の下限・押し出した境界の重み付き次数の上限の下で、相対的にnefな対をもつ射とその例外素因子が有界になると示す。非正規な例外因子も含まれ、引き戻した因子の対数標準閾値にも一様下限が得られる。
無限体上の曲線について、行列式を固定した半安定束のモジュライスタックがA¹連結であることを、有理点の存在と同値にする。さらに線束に値を持つsymplectic束とquasi-parabolic symplectic束を扱う。半安定性を保つ族の修正を通して、通常の連結性より強いホモトピー的性質を調べる。
正標数の半安定曲面ファイブレーションについて、全空間がHodge Wittで特異ファイバーが2本以上なら、古典的係数 $g/2$ のArakelov不等式を回復する。底が射影直線の場合にはBetti数を含む強い評価を与える。標数5で特異ファイバーが4本の種数2の例を構成し、評価の鋭さも示す。
種数2以上のコンパクトRiemann面上で、固定した安定な次数零のgraded Higgs束を極限に持つ平坦束の集合が、de Rhamモジュライ空間でZariski閉となることを示す。ランク2で知られていたSimpsonの閉性予想を任意ランクへ拡張する。コホモロジーの行列式直線束の接続を使い、一径数退化におけるfiltrationの延長を制御する。
Kähler曲面上で有界energyをもつHermitian–Yang–Mills接続のUhlenbeck収束を、解析的flat family内部の代数的収束として実現する。Hörmander型$L^2$評価を一様化し、smoothable familyの連続性と固定topologyの$\mu$-semistable sheafの有界性へ応用する。
曲線上の主束モジュライ空間に表現から付随するコホモロジー層の傾き安定性を、任意のample Cartier polarizationについて証明する。特に$\mathrm{SU}_C(n,L)$の接層は種数$g\ge2$で安定となり、特異なモジュライ空間も扱う。
Teichmüller空間上で次数0のpolystable $\mathrm{SL}_r(\mathbb C)$-Higgs束を同時に動かすmarked analytic moduli spaceを研究する。stabilizerのorbit typeからcomplex Whitney stratificationを構成し、各stratum上の相対正則symplectic構造とfiberwise Poisson構造を得る。
種数$g\ge3$の滑らかな非点付きsuper Riemann surfaceのmoduli superstackについて、両spin parity成分のprimary obstructionが代数的にも正則的にも非零であることを示す。従って両成分はnon-projectedかつnon-splitであり、種数3・4の未解決の場合も含めて閾値を確定する。
主偏極複素Abel多様体の族が定める重さ1のHodge構造変動に対し、対数正準モデル上のArakelov不等式を証明する。等号、対数余接層の対称冪の安定性、Higgs場の長さ条件から、周期写像像が $\mathcal A_g$ 内の全測地的複素球商であることを数値的に特徴づける。
双対側が多様体ではなくスタックになるコンパクト化Prymファイブレーションへ、Fourier–Mukai変換による分解定理の枠組みを拡張する。良いコンパクト化Prymファイブレーションに対し、混合Hodge構造の同型、動機的分解、perverse filtrationの乗法性を同時に得る。
二つの二次超曲面の滑らかな完全交叉を束のモジュライとみなし、非零冪零Higgs場を許すwobbly因子の補集合の基本群を決定する。root stackとorbifold混合組紐群を介して一般次元の表示を与え、特に次数4 del Pezzo曲面では生成元10個・関係式25個が最小であることを示す。
tame Deligne–Mumford曲線のベクトル束moduli stack、および滑らかな曲線上のtwisted vector bundleのmoduli空間から、元の曲線やtwisting classを復元するTorelli定理を証明する。Picard stack・偏極Jacobian torsor・twisted Hitchin構成を使い、任意の基礎体や複数のrank・degree範囲を扱う。
無限体上の射影的スタック曲線について、固定行列式・固定multiplicityを持つ生成層に関する半安定ベクトル束のモジュライスタックが $\mathbb A^1$-連結であることを示す。系として、滑らかな射影曲線上の固定放物型を持つ放物半安定束のモジュライにも同じ連結性を得る。
非零の被約境界が零次元非klt中心を含む正規安定曲面対について、体積の最小値が $1/42$ であることを示し、等号を達成する対を同型を除いて一意に分類する。さらに $1/42$ が正規安定曲面の体積集合の無限集積点であることを証明する。
正種数の滑らかな複素射影曲線に対し、$\mathrm{GL}(n)$ および $\mathrm{SL}(n)$ のDeligne–Hitchin twistor空間が有限型局所な複素schemeによる代数化を持たないことを示す。種数2以上では安定部分、したがって対応するHitchin twistor空間にも同じ結論が成り立つ。
曲線の複素構造も動かすmarked polystable $\mathrm{SL}_r(\mathbb C)$-Higgs束の普遍モジュライ空間を解析的に構成する。空間の正規性・Hausdorff性、局所二次錐商モデル、reduced解析基底上のcoarse moduli性を確立する。
コンパクトKähler四次元多様体の変形族において、中心ファイバーの標準束がnefなら近傍の全ファイバーでもnefであることを示す。全空間がKählerであるとは仮定せず、Kähler四次元MMPの収縮理論を用いて標準束負の有理曲線の変形を制御する点が特徴である。
非常に一般の六次三次元超曲面$X_6\subset\mathbb P^4$が代数的双曲的であることを証明し、射影空間内の非常に一般の超曲面に対する分類の最後の未解決例を埋める。安定写像のモジュライとファイバー曲面の対数幾何をscroll構成に組み込み、曲線の種数を次数で一様に下から抑える。
Picard数1の非常に一般の偏極K3曲面上で、任意の非自明な有限位数Brauer類をエタール局所自明な射影空間束として具体化する。その束をねじれ層のモジュライ空間における超Kähler収縮の例外軌跡へ組み込み、次元も制御することで、既知の個別構成を統一しperiod-index定理の新しい証明を与える。
代数曲面上で安定層どうしの拡大が安定になる条件と、安定層の極大部分層が定める精密化Segre層別を研究する。射影平面では線束に対応する各層が期待次元の既約集合であり、その閉包が入れ子になることを証明する。
滑らかな射影族上の等モノドロミー変形を非可換Hodge対応でHiggs束側へ移したとき、その正則性が持つ幾何学的帰結を調べる。正則な軌跡上で相対Higgs束を全空間へ絶対的に持ち上げ、スペクトル1形式のGauss--Manin平坦性を示し、冪零Higgs場が変形中も冪零に保たれるという予想を解決する。
Calabi--Yau退化の正則解析的torsionの主要漸近係数を消滅cycleのHodge理論的不変量で表し、BCOV不変量から双有理的smooth fillingへの計算可能な障害を構成する。孤立特異点では局所寄与をスペクトル分散とmonodromy由来のBernoulli和で記述し、ADEまたはterminal Brieskorn--Pham特異点を持つ退化にsmooth fillingがないことを導く。
奇数次数の固定行列式を持つ階数2・跡零Higgs束のモジュライ空間について、Hitchin計量の大球の体積漸近を係数まで決定する。実次元$12g-12$に対して体積増大次数が$6g-6$となる現象を、Hitchin系の基底方向とPrymファイバー方向の異なるスケールから説明する。
3次元コンパクトSasakian多様体に非可換Hodge対応とrank 2のHitchin切断を移し、basic二次微分の空間を表現空間の連結成分と微分同相に同定する。切断を$\widetilde{SL_2(\mathbb R)}$へ持ち上げることで、同じパラメータ空間がSasakian構造の標準的変形を与える。
Kähler双曲性が任意の小さな正則変形で保たれる一方、滑らかな射影曲面の族でも閉条件ではないことを示す。balanced双曲性の一般的な開性には反例があり、AeppliコホモロジーやLefschetz理論による十分条件と特別な族での肯定結果を与える。
孤立log canonical特異点をもつ3次元以上のCalabi–Yau型Kähler多様体とFano多様体について、半普遍変形の一般ファイバーでDu Bois不変量とlink不変量が消えることを示す。完全交差特異点や滑らかなKuranishi空間を仮定しない形で、既知の大域平滑化結果を一般化する。
$\mathbb P^3$ を楕円四次曲線に沿って吹き上げ、さらに例外因子のファイバーを吹き上げて得るPicard数3のFano三次元多様体族について、Kモジュライ空間を明示的なVGIT商として同定する。K半安定性とK安定性が一致し、許される退化を曲線と標点の幾何で完全に分類する。
滑らかな多重次数 $(2,2,2)$ の $(\mathbb P^1)^3$ 内超曲面がOkaであることを示し、初のOka K3曲面の例を与える。さらに任意のK3曲面の局所Kuranishi族でOka fiberが稠密 $G_\delta$ 集合をなし、Kummer周期領域にも同様の稠密性が成り立つ。
Picard階数2・反標準次数28のFano三次元多様体族No. 2.21について、K-polystableな退化をすべて分類し、そのK-moduli成分を記述する。境界は鎖状に交わる3本の射影直線からなり、各stratumをquadricに沿う具体的なblow-upとして同定する。
楕円曲線の余接束から作る Hilbert scheme と、放物 Higgs 束のモジュライ空間との既知の同型が、複素多様体としてだけでなく正則シンプレクティック多様体としても同型であることを示す。有限巡回群の位数が 1, 2, 3, 4, 6 の五つの場合を統一し、Hilbert scheme 上に Hitchin 系を与える。
超Kähler錐に漸近する代数的超Kähler構造のモジュライを、三つのKähler類からなる周期で分類する。Kirwan写像の全射性などの仮定の下で周期写像の全単射性を示し、KronheimerのALE重力インスタントンのTorelli型定理をトーリック超Kähler多様体や中島箙多様体へ拡張する。
曲線上のlog Calabi--Yauファイブレーションに新しい安定性条件を導入し、固定した数値的不変量ごとにproperなDeligne--Mumfordスタックと射影的粗モジュライ空間を構成する。境界でも平坦なファイブレーションというモジュラーな意味を保つよう、特異点、quasimap、Chow線束の条件を組み合わせる。
複素三次元多様体上の階数2 torsion-free層の孤立点特異点が担う局所第3 Chern類を、有限長の局所代数データとして調べる。変形不変性、境界球面上の束の位相的不変量とのparity対応、相対$K$理論的chargeとの一致を示し、Hermitian--Yang--Millsモジュライの境界現象へ応用する。
非崩壊な偏極cscK曲面のGromov--Hausdorff収束をHilbert scheme内の代数的収束として実現する。曲率の一様下界なしにbubble解析とBergman核評価を組み合わせ、数値条件を満たす曲面族におけるcscK locusのZariski開性とモジュライ空間を導く。
Campana--Păunによる対数余接束の傾きと対数標準束の正値性の結果を、projective coarse moduli spaceを持つ滑らかなproper Deligne--Mumfordスタックへ拡張する。正の傾きを持つ葉層の代数性を確立し、bigなViehweg--Zuo型部分層から対数標準因子のbignessを導く。
一般型曲面のKSBAモジュライ空間に完全障害理論を導入する二つのコンパクト化を概説する。lci被覆とbubble-tree曲面のモジュライから仮想基本類をKSBA空間へ押し出し、Kappa類などを積分するtautological不変量を定義して数え上げ幾何への入口を作るサーベイである。
Riemann面上の分数量子Hall状態で、$m$ 個の準正孔配置を曲線の対称冪で動かして得る正則ベクトル束を構成する。Grothendieck–Riemann–RochによりChern指標を計算し、完全充填時の射影的平坦性との整合、低種数でのBerry曲率との一致、多層系への一般化を示す。
同じKähler多様体列がCalabi–Yau極限を一つ持つなら、別の複素多様体極限もKählerであることを変形理論とHodge理論から示す。Weil–Petersson距離とBeltrami微分の比較を核に、K3曲面のKähler性、bounded periodを持つhyperkähler極限、K3上の安定層モジュライへ応用する。
安定極小モデルのモジュライスタックに対し、許容的な族が固定された底上で変形同値を除いて有限個になることを示す。対数Higgs層から得る定量的Arakelov型不等式が、Hom-stackの有限型性と高次元Shafarevich有界性を支える。
偏極klt良極小モデルのモジュライ空間の正規化が、任意の小平次元で準射影スキームになることを示す。核心は、非正規・非固有な底上の局所安定族について、Gabberの拡張定理を用いて直像層の弱正値性を確立する点にある。
特定の積型単項式を付加して得られる高対称な特異超曲面について、特異コホモロジーと交差コホモロジーのHodge構造を計算する。最退化例のK-polystabilityも示され、周期写像・GIT境界・K-moduliを結ぶ具体例を与える。
Higgs束とその正則切断からなるHiggs対にτ安定性を導入し、Higgs束版vortex方程式とのKobayashi–Hitchin対応を定式化する。曲線上では適切なτのもとでモジュライの滑らかさ、階数2のPoincaré多項式、安定Higgs束モジュライへのファイブレーションを調べる。
射影Hyper-Kähler多様体の分類を見据え、Lagrangianファイブレーション、安定層のモジュライとatomic sheaf、導来圏という三つの近年の展開を結び付けて概観する。特異Hyper-Kähler多様体と解析的変形も視野に入れた、講義録形式のガイドである。
種数 $g\geq2$ の曲線のモジュライスタック上のHodge束には、階数が $0$ と $g$ の間にある正則部分束が存在しないことを示す。二つの可換な対合を持つ曲線と $(\mathbb Z/2\mathbb Z)^2$ の指標計算から、仮想的部分束の階数が $g$ の倍数であることを導く。
log canonicalなlog Calabi–Yau対に最大次元のトーラス作用があるとき、Albanese射の一般ファイバーが互いに双有理となることを示す。kltの場合には知られていた弱Beauville–Bogomolov分解がlog canonical特異点では破綻し得るという問題に、対称性を仮定した肯定的な答えを与える。
Hilb$^n$(K3)型および一般化Kummer型の偏極hyperkähler多様体について、一般点の偏極がいつ基点自由または非常に豊富になるかを調べる。偏極の平方・divisibilityに明示的な下界を与え、モジュライ空間の連結性と非空性も扱う。
孤立Du Bois lci特異点をもつFano・Calabi–Yau多様体の局所平滑化方向を大域変形へ持ち上げる条件を与える。特に1-rationalまたは1-Du Bois特異点への変形を構成し、Hodge–Du Bois数の等式からCalabi–Yau多様体の平滑化を導く。
Riemann面上の微分形式のstratumについて、連結成分、基本群、Euler標数、標準特性類などの位相的問題を代数幾何の観点から整理するsurveyである。コンパクト化、特異点変形、交叉理論、正値性が各問題へどう結び付くかを示し、既知結果と未解決問題を案内する。
Hodge–Riemann双線型関係と半安定層のBogomolov不等式を同時に一般化する正のコホモロジー類のpairを導入する。Schur類からなる広いクラスで一般化不等式を証明し、偏極が動くときの半安定torsion-free層の有界性と有限型モジュライへ応用する。
自己同型を持つextremal Kähler多様体へCM最小化を拡張し、適切なtorus twistを除けばextremalな充填がCM次数を厳密に最小化することを示す。これは偏極多様体のモジュライの分離性を、相対的なK安定性とfiltration Chow安定性から捉える結果である。
滑らかで自己同型群が有限な偏極多様体の平坦族において、cscK計量をもつファイバーの集合が可算個のZariski開集合の共通部分になることを示す。TrusianiによるYau–Tian–Donaldson対応と、uniform arc K-stabilityをPaulのpairの安定性へ移す代数的議論を組み合わせ、very generalな変形上に新しいcscK例を与える。
Fano型のファイバーを持つ族で、底の縮小と生成的有限な基底変換の後に因子の錐とMori chamber分解が一定になる条件を示す。MMPの各段階もファイバー間で対応し、固定されたFano型の族の双有理収縮モデルの有界性に結びつく。
Enriques曲面またはK3曲面を一般ファイバーにもつ弱特殊三次元多様体を構成し、inf-multipleだが非可除な退化を実現する。オービフォールドMordell予想を仮定するとその有理点は潜在的に稠密でなく、弱特殊予想と矛盾するため、abc予想とも両立しないことを導く。
固定した滑らかな準射影曲線上で、Hilbert多項式を固定し、標準束がsemi-ampleである非定数な滑らかな偏極射影族が有界であることを示す。標準偏極の場合のParshin–ArakelovおよびKovács–Lieblichの結果を越え、一般の底ではmaximal variationのもとで有界性、good minimal modelをもつ族では双有理有界性も得る。
代数幾何と複素幾何の双方で、傾き半安定な連接層のモジュライ空間が存在するための古典的・近年の結果を整理するサーベイである。安定性、族の有界性、モジュライ関手とスタックから空間の構成までを、関手的側面に重点を置いて結ぶ。
曲線上のCampanaファイブレーションに対し、一般ファイバーの強Campana単線織性を仮定して良い還元の場所でのCampana切断の弱近似を証明する。さらにトーリックCampanaオービフォールドが強Campana単線織かつCampana有理連結であることを示す。
射影空間$\mathbb P^n$の中心ファイバーが正規klt多様体となる特異退化を研究する。接層が半安定なら中心ファイバーも$\mathbb P^n$であることを示し、標準特異点をもつ3次元の場合には可能性を三種類に分類する。
高次元射影多様体上の階数2 Higgs束について、スペクトル多様体の有限Cohen–Macaulay化を二重分岐被覆として構成する。これによりChen–Ngôの全射性予想を確認し、Hitchin切断、指標多様体の剛性判定、Milnor–Wood型不等式へ応用する。
コンパクト hyperkähler 多様体の正則 Lagrangian ファイブレーションについて、判別集合外の基底に入る特殊 Kähler 計量を用い、極小有理曲線族上で基底の接束が非自明な平行分解を持つことを示す。この分解と Voisin、Hwang、Bakker–Schnell の結果を組み合わせ、基底が滑らかな場合に射影空間となる Hwang の定理へ新しい経路を与える。
滑らかな射影的fibration $f:X\to Y$について、一般ファイバーの標準束が半豊富なら対数小平次元の加法公式$\kappa(X)=\kappa(X_y)+\kappa(Y)$が成り立つことを示す。証明はspecialな底上の族の双有理等自明性、Campanaのcore map、orbifold版Viehweg加法定理を組み合わせる。
滑らかな射 $f:X\to Y$ に対する小平次元の加法性を調べ、一般型が関与する場合や標準偏極ファイバーの場合に無条件の結果を与える。Campana–Peternell予想の下では逆向き不等式 $\kappa(F)+\kappa(Y)\ge\kappa(X)$ を示し、MMPの予想群から完全な加法性を導く。
klt型特異点が標数0の簡約代数群による商で保存されることを示す。affine不変式論的商から準射影good quotientへ局所化し、K-polystable Fano多様体のgood moduli spaceやFano型多様体の射影GIT商にもklt型・Fano型が継承されることを導く。
素体上の超越次数が無限な代数閉体上で、同型なfiberをもつ滑らかな射影族は、fiberの自己同型群schemeが被約ならétale局所自明であることを証明する。Fischer–Grauert定理の代数幾何版であり、Kodaira–Spencer写像の消滅からformal trivialityを導く一方、正標数で自己同型群の仮定が必要になる例も構成する。
射影多様体上のHermitian--Yang--Mills接続のモジュライに対し、ideal connectionを加えたゲージ理論的コンパクト化を構成する。Gieseker--Maruyamaコンパクト化と傾き半安定層のコンパクト化から比較写像を作り、ゲージ理論的空間に複素解析空間、さらに代数空間由来の構造を与える。
複素射影多様体上で、任意のKähler類に関してGieseker--Maruyama半安定な階数二の層をパラメータ化するproperなgood moduli spaceを構成する。非有理偏極では従来の大域GITが使いにくい問題を、局所sliceとArtin stackの存在判定で解決する。
半豊富な標準束をもつ滑らかな射影多様体の最大変動族について、底空間が擬Kobayashi双曲的であることを示す。これにより対応する偏極多様体のモジュライ空間のBrody双曲性を導き、一般型最小多様体の有効パラメータ族では底のKobayashi双曲性まで得る。
高次元射影多様体上の層について、可動曲線類に関する傾き半安定性を用いてwall-crossingの病理を避ける。完全交叉曲線が定める傾き安定ベクトル束のモジュライに、Donaldson--Uhlenbeck型の射影的コンパクト化を構成する。